一般社団法人 西宮市歯科医師会

8020よもやま話
濱田 幸人
総論的なあれこれ
・8020運動
・財団法人8020推進財団
・8020なのか
・平均寿命と健康寿命
・歯は何本ある 歯の寿命
・6024

Q:8020はよく耳にしますが、いつ頃から始まったのですか


A:平成元年に厚生省と日本歯科医師会の成人歯科保健対策検討会が「8020運動」を提唱したことから始まるようです。
 15年経過した今では、患者さんと話していましても、広く合い言葉として聞かれるようになってきたと思います。
 と言いますのも国の予算として、平成4年には8020運動推進対策費がもうけられまして、その後も支援事業が次々に展開されました。歯の衛生週間行事で重点目標に「8020の推進」が挙げられたり、様々な形で、歯科保健に取り入れたことや効果的なPRを行った結果、広く知られるようになりました。今ではお元気ではつらつとした、お年寄りというイメージでつかわれている気がいたします。生涯自分の歯で食べようの願いで名付けられたのでしょう


Q:8020を推進するために財団があるそうですね


A:そうなんです、平成12年12月に2億円を日本歯科医師会が、出資して、1億8千万円を日本歯科商工協会、サンスター、松下電工やロッテが出資しまして、財団法人8020推進財団が設立されました。
 この財団は高齢化社会におきます国民の積極的な健康作りや、8020に関する調査研究、推進事業の支援を担うことを目的に設立されました。今後、その成果が期待される所です。また一般賛助会員も年一口1000円でお願いしておりますので、協力願える方はよろしくお願いいたします。


Q:ところで、なぜ80(ハチジュウ)と20(ニジュウ)なのでしょうか

A:はっきり分からないのですが、80(ハチジュウ)については、昭和63年に厚生省がアクティブ80ヘルスプラン、という言葉を使って、国民の健康作りを推進しようと予防を重点に栄養と運動と休養を3要素とした考え方をしめしています。このなかの80(ハチジュウ)は、当時、女性の平均寿命が80歳を越えて80.5歳となったことから来ているのではないでしょうか、それにしましても、
平成13年のデーターによりますと、男性の平均寿命は78歳で、男性にとっては80(ハチマル)も努力の必要があるようですねー、
男性側からみますと、少し寂しい感じが致します。
 20(ニジュウ)についてなんですが、昭和56年にWHOが2000年に向けての歯科保健の目標に「50%以上の人が噛める歯を20本持つこと」をあげているようで、これから来たのではないでしょうか、またゴロがいいですね


Q:8020で健康で過ごせることは非常に良いことですね

A:80歳でも寝たきりでは困りますし、20本歯があっても健康を害していては問題です。
最近、健康寿命という言葉を耳にしますね、介護を必要とする時期までの元気で自立して生活している期間を意味するのですが、
2000年のWHOの調べでは、平均寿命は男性77.6歳、女性84.3歳で、健康寿命の方は男性71.9歳、女性77.2歳で男女とも世界一の水準にありますが、平均寿命と健康寿命の差が問題となるのではないでしょうか、この差は男性で5.7歳、女性で7.1歳あると言うことで、この期間は寝たきり等の状態であるといえるのでしょう、この時期を少しでも短く出来るように、生活習慣病の一つであるう蝕、歯周病を予防する事により体の健康を考えることが、8020運動の願いである様に思います。ただ単にお口の問題ではないと言うことだと思います。


Q:ところで20本残そうと言いますが、歯は何本あるのでしょうか


A:3歳で乳歯の歯並びが揃った、子供は上あご10本、下あご10本の20本の乳歯を持っていますし、永久歯の歯並びが完成した12−13歳のころには4本の親知らずを除いて、上あご14本、下あご14本の28本の永久歯を持っています。親知らずを含めると 32本という事になります。 8020で20本の歯が残ると言うことは少なくても6本の歯で上と下がどこかでかみ合うこととなり、自分の歯でそれなりに咬めますし、また補助としての入れ歯の効果も発揮しやすいことになります。このことが20本残す意味といえるでしょう。


Q:歯の寿命はどのくらいですか

A:平成11年の歯科疾患実態調査、この事についてはまた別の機会にその内容についてお話ししたいと思いますが、この歯科疾患実態調査によりますと40歳を過ぎるあたりから失う歯の本数が増えて、40歳で1.8本、50歳で4.4本、60歳で8.0本、70歳で15.6本の歯を失うようで80歳の推定値では8.2本と言われています。
言い換えますと80(ハチマル) 8.2で 20本持つ人の割合は15.3%と言う結果がでています。
 一口に歯を失うと言いましても失いやすい歯、残りやすい歯があります。一般に犬歯、という前歯の横にある尖った牙のような歯は残りやすく、66−67歳の寿命と言われますし、もっと最も失いやすいのは下あごの一番奥の歯で第二大臼歯と呼ばれますが、49−50歳の寿命と言われています。


Q:8020を目指したいものですね

A:そうですね、漠然と8020を目指すのはなかなか難しいように思います。
 21世紀の国民健康づくり運動であります、目指せ「健康日本21」では、歯の喪失の防止のところで、2010年には20%の人が8020を達成することを目標に掲げていますが、その前段階として、50%以上の人が、60歳で24本の歯を残そう、6024を達成するようにその目標を定めています。皆さんおのおのの方々が、それぞれの年代に応じた予防策をこうじて、健康な生活を送りたいものです。