一般社団法人 西宮市歯科医師会

「にしのみや健康づくり21」から、歯の健康について
浜田 伸二郎
今日は「にしのみや健康づくり21」から、歯の健康について、浜田伸二郎先生にお話を伺います。

Q:この「にしのみや健康づくり21」について、まず、教えていただけますか?

A:はい。皆さんご存知のように、先月のニュースに日本人の平均寿命は女性が   85.23歳で世界1、男性が78.32歳で香港に次いで第2位って出ていましたね。ここに、平均寿命に対して「健康寿命」というものが最近言われています。健康寿命とは、寝たきりや痴呆などの要介護状態にならずに健康に生活できる期間の事を言います。   この「健康寿命」をより長くする事や生活の質の向上を目的として、西宮市が中心になって、具体的な目標を設定してスタートした西宮市民の健康づくり運動が「にしのみや健康づくり21」なんです。


Q:わかりました。 ということは健康寿命が平均寿命に近付けば近付くほど良いわけでね。

A:はい、そういうことです。 そのためには皆さんにより良い生活習慣を身につけてほしいんです。 昨今は、がん・心臓病・脳卒中などの生活習慣病が死因の上位を占めようになっています。 この生活習慣病にならないようにするには、よりよい生活習慣を身に着けなくてはなりません。
そのために、ふだんの生活における具体的で実行しやすい市民行動指標といったものが8項目提示されています。 それは、食生活について、運動について、心の健康について、たばこについて、アルコールについて、歯の健康について、生活習慣病について、健康診断についての八つです。 その6番目が本日お話しする歯の健康です。


Q:そこで歯の健康についてですが、どういったことを身に付ければ良いのですか。

A:3つばかりのポイントがあります。1つは、先ず1年に1度は歯の健診を受けてほしいんです。 むし歯とか歯周病は、放っておいても治るものではありません。 どんどん悪くなっていきます。 その初期は自分では気が付きにくいものです。 初期でしたら簡単に治療できるものが、進行すると治療も複雑なものになってきますし時間もかかります。 だから早期発見が必要となります。


Q:それで、早期発見のために1年に1度は歯の健診を受けて素敵な人生を送ろうというわけですね。

A:はい、その通りです。歯医者さんで健診をしていただきますと、手遅れにならないうちに、むし歯や歯周病の問題点を見つけることができます。 そして、早期に治せば1本でも多くの歯を残すことができます。 そうすれば一生涯自分の歯で物をかむことができますので、これが第一のポイントになります。


Q:では、2つ目のポイントは何でしょう?


A:2つ目のポイントは、正しい歯磨きを身につけてほしいということです。 西宮市のアンケートによると94%の人が毎日歯を磨いているそうですが、その内の33%の人しか専門家による歯磨き指導を受けていないのです。 是非1度専門家に正しい歯の磨き方を教わってください。 これは一生もんです。 歯の表面を食用の色素を用いて染め出してチェックを受けていただくのですが、汚れている部分が赤く染まります。 歯と歯の間、歯と歯茎の間の磨きにくいところが染まりやすいわけですが、赤く染まったところをよく見て注意深く磨けばよいわけです。


Q:歯を磨いているつもりでも、ちゃんと磨けているとは限らないんですね。

A:そうなんです。「歯を磨いている」と「磨けている」とは大違いなんですよ。 これについては次週にもう少し詳しくお話ししましょう。


Q:では3つ目のポイントは何でしょう?

A:3つ目は、食べ物をよく噛んで、噛めば噛むほど元気なからだ、ということです。   よく噛むことによって、消化を助け、肥満を防止しますし、口の中の掃除にもなります。 それに強いあごを作り、脳に刺激を与え、ボケ防止になります。 また、一口30回以上噛むと「がん予防」になります。 よく噛むことによって分泌される唾液に含まれるペルオキシダーゼという酵素が、発がん物質の毒性を減少させることが分かってきました。
 以上の3つのポイントを習慣として身につけてお口の健康を保つことによって健康で素敵な人生を送ってください。 そして、もしお口の中に悩みを持っておられる方が居られたら、一人で悩まないですぐに歯医者さんにご相談下さい。


Q:わかりました。 歯の健康を保つためには、一年に一度歯の健診を受けること、正しい歯磨きをすること、そして食べ物をよく噛むことの三つのポイントを守るということですね。 そうすれば、おいしく食べて、健康で長生きを目指すことができるということですね。 

A:そういうことです。簡単なことですから、実行してみてください。